朝のボスポラス海峡
朝のボスポラス海峡

 

◎一日イスタンブールの日

 起きる。窓から朝靄に包まれたボスポラス海峡が見える。丁度海峡を豪華客船が通っている。あちらの国では船旅もメジャーなんね。舟というと私には「舞鶴から北海道へGo!」 というイメージがあるが、どうも私には「お船で豪華クルージング」 という感覚が欠如しているようだ。

 ベランダに出る。洗濯物のチェックだ。まだちょっと生乾きなので、帰ってきたら取り込むことにする。風が存外強かったので、落ちないように工夫をした。前の日にも書いたが、イスタンブールにパンツが舞うのは恥ずかしいからねえ。

 朝御飯。当然バイキング。おお! みそ汁&箸がある。以前ここに泊まった経験のある奥さんは、これが待ち遠しかったらしい。私も面白そうだったので、みそ汁を飲むことにした。箸? 勿論ホテルの中華料理屋で使っているやつで、割り箸などでは決してない。従って、日本の箸よりちょっと長め。さあ、みそ汁だ。 ・・・ 確かにみその味はする。具もそれっぽい。だが何かおかしい・・・ 何だろう。そうだ! だしだ! これ、魚じゃなくて肉系(コンソメとかだね)のだしじゃないかな? 道理でなんだか味が怪しい。

 朝食後、荷物を纏めつつ身支度をする。今日は一日イスタンブール市内観光なので、いつものようなドタバタも無い。ロビーに行く。昨日体の調子をくずしていた同行者が遅れたのでちょっと心配したが、元気になったようで何より。車に載る。今日でイズミールから合流した同行者の、年輩の御婦人方とはお別れである。おばさま方は、見学に行きたいところがあったようで、途中まで車で同行する。どうやら考古学博物館に行くらしい。「えっ! ここは見学予定にないの?」 初めて気が付く私である。愚かだ・・・ 確かにここの展示物は、ヘレニズム時代を代表するコレクションがたんまりとある。行かないのは確かに勿体ない。だが、今回は時間の都合で行かないらしい。「グラン・バザールいかんでいいから、ここによれ!」 と言いたかったが、我慢をした。奥さんは、前の旅行でこれから行くアヤ・ソフィアが日程に入っておらず、その代わりに、革製品屋につれて行かれそうになったので、激怒してタクシーで行くも、閉館寸前なので二階に上がれなかった経験があるそうな。それに比べればはるかにましだろう。

 改めて他日を誓う私であった。多分みんなこうやってトルコにはまっていくんだろうなあ。(笑)


前に次に目次へ