アンカラ道中
こんな所を走る
(トラックが農産物満載の図)

 

 

トゥズ湖遠景
トゥズ湖遠景

 

◎ひたすらアンカラ行

 トルコ在中も既に折り返し点を過ぎてしまった。時間の経つのは全く早いものである。今日は、アンカラ経由で一路イスタンブールまで移動。夜はベリーダンスの予定だ。

 例の如く朝ご飯を食べ(オルハン、朝から彼女と抱擁を交わすという目撃談あり。全くもう。これってトルコの風習か? それとも回りに知り合いがいない(オルハンはイスタンブール在住)からか? こちとらチェック入れてるぞ! ちなみに彼女とはアンカラまで一緒だったそうな。おそらくイスタンブールまで来ているだろうね。その後の彼の態度からすると。)、荷物を片づけてから車に乗る。さらば、デデマン。ホテルから丘一つ越えると、景色がガラッと変わる辺りがなかなか良かったけど。当然ホテルから丘を越えるといい景色が広がるってのはお約束。

 一時間ほど走ると、アクサライのドライブウェイにて最初の休憩。イメージとしては高速道路のサービスエリアに近いものがある。こんな施設が主要道路に付設されているのは、車が主要交通機関となっているお国柄だろう。靴磨きの親父が「靴真っ黒ね〜。磨いて挙げるよ!」 と声をかけるが「どうせ今日も汚れるからいいよ!」 と言い返す。どうもこの手の呼び込みは、滞在中ついぞ慣れないというか、警戒心を隠せなかった。悪気がない人もいるだろうけど、ぼったくられるのもいやなので、道中その態度は崩さなかった。すまない、トルコ親父(×複数)。ここの土産物屋で、昨日辟易した陶器屋で売っていたと同じようなものを見かける。当然、値段は桁一つ安い。これは他の物でもそうなのかも知れないが、店を選ぶのは全く難しい。始めて行くような観光客には無理な話だね。優秀なガイドが必須である。

 アクサライを出ると、中央アナトリアの高原地帯である。雄大な草原。その中に一本の道が続く。よく運転手のゲゼルさん、ねむらないなあ。オルハンなんか毎日朝から助手席で寝続けなのに(私もそうだが)。しばらく進むと、進行方向左手に湖が広がり出す。これはトゥズ湖という塩湖である。トルコの塩のかなりの部分は、ここから掘り出すらしい。従って現地では塩=トゥズなのである。対岸に建物が見えるが、オルハン曰く「あれが塩の精製工場」 なのだそうな。湖の波打ち際に紅い線が見える。恐らく天然のソーダだろう。要するに石鹸だ。中国でも塩池というオルドスにある有名な塩の湖から同じような物が取れる。途中湖の見物のために降りる。そこら中に塩の結晶が転がっていた。さすがに舐めはしなかったが、奥さんが土産に一個拾ってきた。

 そこからちょっと進んだ所で、トイレ休憩。ここではトゥズ湖の塩の結晶(さっき拾ってきたやつである)を土産として売っている。暑かったのでここでアイスクリームを買う。日本の水っぽいのとは違って、脂肪分が多いせいか、どっしりとして旨かった。

 道中、暇なのでオルハンがイスラム教の話を始める。しかしムハンマドを「伝道者」 と訳してはいけない。あれはアッラーの「最後の預言者」 だぞ。まあ彼は無宗教とのことなので、日本語の技術的訳語との齟齬は気にしないのだろう。それでも、最近トルコでもイスラムの力が増大しつつあるので、気を付けた方がいいぞ。オルハン。


前に次に目次へ