睡人亭

中国史研究のためのデジタルリソース入門

UniHanQpenで楽々手書き入力

UniHan QPenとは何か

手写巧笔(UniHan QPen。以下Qpenと略)とは、デジタル版『四部叢刊』『十通』『歴代石刻史料匯編』『康熙字典』等、大規模古典漢字文献データベースの開発で名を馳せた北京书同文数字化技术有限公司が、Web上で展開するサービスの一つです。

以前、同社がIMEとして開発した同名のソフトウェアがベースとなっているようで、それと同様の機能が実装されています(IME版については、千田大介氏のレポートがこちらで読めます)。

使い方も非常にわかりやすく、またUnicodeのCJK統合漢字拡張A領域所収文字まで検索できるということもありますので、漢字入力系Webサービスの中では非常に便利なものと言えるでしょう

実際には、書同文が独自に外字領域を使用して拡張しているCJK+モードにまで対応しています。このモードを利用したい場合には、専用のフォントをダウンロードして使用してください。

ここでは、その使い方を中心に説明していきます。

UniHan QPenで漢字検索

  1. まず始めに、UniHan QPenのWebページへ移動しましょう。以下の画面が表示されるはずです。
    QPenの画面
  2. この部分に、マウスで文字を入力します。
    文字を入力するところ
  3. 一画目の始点にマウスカーソルを合わせて、左クリックします。
  4. 左ボタンを押したまま、一画目の終点に向かってマウスカーソルを動かします。
  5. 一画目の終点にマウスカーソルが着いたら、左ボタンを放します。
    一画目入力終了
  6. 右側に、文字の候補リストが表示されます。この段階で目的の文字が見つかったら、その文字にマウスカーソルを合わせて、左クリックします。
  7. この段階では見つからなかったので、二画目を引き続き入力してみましょう。
    • 書き損なったので一画前に戻りたいときには、撤销を左クリックして一画前に戻りましょう。
    • 一から書き直したい場合には、重写を左クリックして入力をリセットしましょう。
  8. 二画目で見つかりました。文字にマウスカーソルを合わせて、左クリックします。
    文字選択
    • ちなみに、該当の文字に上にマウスカーソルを合わせると、文字+ピンインによる発音が拡大表示されます。
      拡大表示
  9. 左クリックすると、入力画面上部のフォームボックスにその文字が転写されます。
    転写完了
  10. 後は、フォームボックスの文字を選択してブラウザのメニューからコピーし、目的のアプリケーション上で貼り付けてください。

UniHan QPenで異体字検索

QPenで入力中、表示されている候補文字の中に、赤色で表示されているものがあるのに気がつかれたでしょうか。赤くなっている文字は、その文字に異体字関係が設定されているものがあるというサインです。

赤く表示されている文字にマウスカーソルを合わせ、[右ボタンクリック]をしてください。候補文字の下の部分に、右クリックした文字の異体字が表示されているはずです。

異体字入力

後は、必要な異体字にマウスカールを合わせて左クリックすると、先ほどのフォームボックスに文字が転写されるので、選択してコピーし、貼り付けましょう。

一回選択すると、入力部分が初期化されてしまうので、異体字を複数使いたい場合にはちょっと不便です。