武力による政治の誕生

こちらも、さとうしんさんのBlogで紹介されていた本郷氏の本です。

本書は「選書:日本中世史」シリーズの第一冊目として刊行されたもので、その分概説書的な要素を持った本です。前回紹介した『人物を読む日本中世史』と平行して読むと、より著者のスタンスが味わえるかと思います。

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人物を読む日本中世史

今回採り上げた本郷和人氏は、東京大学の史料編纂所の方です。奥様の本郷恵子氏も同業&同職場とのことですが、一体、家庭でどんな書庫スペースの取り合いをしているのか気になるところです(一人だけでも肩身が狭い身なので……)。

で、夏休みにつらつら読む本を図書館で借りてくるのが、いつもの習慣なのですが、さとうしんさんのBlogで紹介されていた本郷氏の本が気になって借りてきた次第です。

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誰が新約聖書を書いたのか

Blog主は、中国古代史を文献中心に研究しています。

その為、文献を批判的に読む、とか、各文献のモチーフやらその材料やらに思いを馳せるという読み方が染みついています。おかげで、人の読み物に素直に感動する!というのが中々出来なくなってくる今日この頃です。

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中古音の平仄と普通話の四声

例年通り、祇園祭山鉾巡行が過ぎると共に梅雨も明け、夏本番となって参りました。

しかし、暑い。

さて今回は、以前紹介した『唐代の人は漢詩をどう詠んだか』からのネタです。

唐代頃の発音を中古音と呼びます。

で、中古音のアクセントには、「平声(ひょうしょう)」「上声(じょうしょう)」「去声(きょしょう)」「入声(にっしょう)」の四種類あります。特殊な読み方ですが、これが習わしになっています。

このうち、復元音の末尾が-p, -t, -kとなるのが「入声」です。入声を区別するのに、俗に旧仮名遣いで「フツチクキ」と末尾がなるものは入声だという覚え方があります。

上記『唐 代の人は漢詩をどう詠んだか』の説明によると、「-p→フ」「-t→ツ・チ」「-k→ク・キ」にそれぞれ相当するそうです。

また、平声以外の上去入の三つを仄声(そくしょう)と呼びます。

しかし、上記書では、入声以外の平上去三声の具体的なアクセントの様相(調値)は、よく分からないとしてます(p.162)。それでもこの本は、復元音で唐詩を読む! がコンセプトなので、平山久雄氏の復元アクセントを利用して、復元しています。

ちなみに、現代の中華人民共和国の標準語(普通話)にも、四種類のアクセントがあります。こちらは「一声(いっせい)」「二声(にせい)」「三声(さんせい)」「四声(よんせい)」です。まあ、これは、中国語(普通話)を学習する際に、第一に習う事項でしょう。

  1. 妈(mā)
  2. 蟆(má)
  3. 马(mǎ)
  4. 骂(mà)

とまあ、こんな感じになります。

じゃあ、中古音と、普通話のアクセントは、どういう関係があるのか? という疑問が出てきます。

昔、どなたからか伺ったのは、「平声が一声(陰平声)と二声(陽平声)」「上声が三声」「去声が四声」で、入声、という事でした。でも上記の本では、そう簡単ではないとしています。

音韻の専門家ではない私にとっては、非常に難しい話ですが、避けて通るわけにも行かないので、メモがてら書いているという訳です。

で、おまけにもう一つ。

中公新書の阿辻哲次『近くて遠い中国語』p.182に「関西弁には四声がある」という項目があります。「目(めぇ)」「て(てぇ)」は二声、「歯(はぁ)」は四声だ~、というわけです。まあ、これは、方言ならばなんとなく他にも類例がありそうですが。

しかし、中古音導入期の遣唐使やその後の入唐僧が導入した漢字音は、京言葉や延暦寺・高野山辺りのお経の読音として残されているそうです。また、それ以前の南朝江南系の発音は、奈良の古いお寺に残されているそうですが、こちらは近年急速にそれが失われつつあるとのこと。なんか勿体ないですね。

ちなみに、宇治の萬福寺は、明末の隠元禅師の開山なので、中では明代の福建音がベースとなった読音が使われています。

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『漢籍はおもしろい』を読んで

すーっと前に借りてきて読んだ本です。

この本は、シリーズ「京大人文研漢籍セミナー」の第一冊目になります。

元々、このシリーズを始めるきっかけとなったのが「TOKYO漢籍セミナー」なるイベントでした。京都の大学の研究所が、「わざわざ」東京でセミナーを開く、独法化&金にならないという周囲のプレッシャーの中、人文系研究所の生き残り策を垣間見る様だ…とはうがちすぎでしょうが、イベント自体は中々に好評で、現在までも続いているそうです。

京都でもやってくれるとうれしいんですけどねえ。

昔、この研究所にはお世話になった経験があります。そのため、この巻の講師の先生方も、顔をご存じの方もいらっしゃいますので、読みながら謦咳が耳に聞こえるようでした。

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『呂氏春秋』の成書時期に関する覚え書き

三つある『呂氏春秋』の編纂時期

戦国末といっても、後の始皇帝、すなわち秦王政が即位して後、相邦の呂不韋が自らの食客達を動員して編纂させた書物に『呂氏春秋』があります。

ネタとして、「パパが息子に読ませるために作ったんだ~!」というのは置いといて…

この書物の成書時期について、よく知られている説として以下の三つがあります。

  • 秦王政六(前241)年説
  • 同八年(前239)年説
  • 呂不韋死去後説

この内、上二つは

序意篇の「維秦八年、歲在涒灘、秋甲子朔、朔之日、良人請問十二紀。」の記述を根拠にしています。

『呂氏春秋』現存最古の注を書いた後漢末の高誘は、この「秦八年」を秦王政八(前 239)年とします。

これに対し、清朝乾隆~嘉慶頃の孫星衍は、秦王六(前241)年じゃないですか~と疑問を出したわけです(『問字堂集』巻二「太陰考」)。

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中央研究院歴史語言研究所:殷周青銅器地理資訊系統

授業のネタであちこち中国史系Webサイトを巡っています。

まだ使えるかどうかわかりませんが、個人的には色々使いたいWebサイトを見つけました。

中央研究院歴史語言研究所:殷周青銅器地理資訊系統です。

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初音ミクで上古音『詩經』

以前、唐代の人は漢詩をどう詠んだかというエントリーで中古音で唐詩を読む事例をYoutubeでアップという話を書きましたが、じゃあ上古音(大体後漢以前の音とされているもの。ぶっちゃけ『詩経』の音)のものは無いかなあ~ とYoutubeを見ていたら、いくつかアップロードされているのを見つけました。

その中で、一番気に入ったのがこれ。

【初音ミク】詩経-蒹葭(自作曲)

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初音ミクでここまでやれるのか~とある意味驚き&関心。

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アトランティス・ミステリー

『史林』第93巻第3号の新刊紹介で興味を持ったので読んでみました。

著者の庄子大亮氏は、古代ギリシア史が専門の研究者ですが、氏がアトランティス伝説ってそもそも何? というテーマで、書き下ろされた本になります。

ボリュームの割には、サクサク&読み応えがあっておもしろかったです。

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大遣唐使展行ってきました

今週の水曜日(6/16)、再び奈良に行ってきました。

今度は国立奈良博物館で開催されている、大遣唐使展の見物です。

こっちも、よかったですねえ。先週と併せて眼福でした。

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